ストック性の強い事業にも関わらず、株価が割安であるので、調査した。
時価総額 PER PBR 配当
エリアリンク 170億 12倍 1.1 2.7% jq
パラカ 200億 12倍 1.8 2.2% 東証一部
まず、有報より、事業内容
1、不動産運用サービス(コンテナ事業)
A 借上げ型・・・土地建物はオーナー所有でエリアリンクが一定期間借り上げる。
B 自社所有・・・ すべて自社
C 受注・・・コンテナの造作と販売
2、不動産再生 流動化
不動産の仕入れ、販売。最近底地ビジネスも参入。
BSについて。
販売手段や売上構造、事業セグメントが入り乱れていてBSはひと目でわかりにくい。
PLについて。
増収増益基調であるがストック銘柄らしくないPL推移。
思いのほか投資キャッシュフローが少ない。コンテナ事業における固定資産の取得規模やコンテナの償却が(借上げだから)財務諸表に現れにくい?
通期予想について。
とくに裏切るような企業ではないようだ。
この企業の買いポイントはストレージ市場の広がりだと思う。
米国では8世帯に1つくらいの利用率に比べ、日本では150世帯に一室である。
アメリカ並みになった場合、市場が20倍になるということになる。
安定した、成長。
では、なぜ割安な評価であるのか。
コンテナ事業の他に、不動産販売セグメントがあるからかもしれない。売上比率。青がコンテナ事業。
以下が利益額ベース。
これを見る限りでは、利益に対する不動産販売の比率は低い。インパクトは大きくない。危険性は高くないように見えるが…
コンテナの減価償却年数と実利用年数にはギャップがあるのではないか?と思い、グラフに起こしたが、そうでもない。コンテナ件数が加速しているから、償却負担が増加するはずだが、そうはならなかった。…残念。
マーケットが割安にしている理由の一つに、仕入れた不動産が高値掴みになる、もしくは利益率悪化だと思う。決算短信の資産をセグメント別に、分解したのが以下のグラフ。特に危険性はないように見える。むしろ管理部門の『全社』ってのが、多くないか?なんなの?どこ見ればわかるかな…有報みても、わからなかった。
事業リスクに、以下の記述が。
企業全体の3割の粗利は、ストックでなく、フローであるということかな?
以下は、2007年の補足資料なんだけど、7年償却と20年利用についての記述あり。調査もう少ししてみたい。
んで、最後になりますが、近年コンテナ事業は建築確認必須の動きがあるようだ。これが、最近の一番のリスクと思える。
経営スピードを遅くさせていく可能性、固定資産税の負担をオーナーに強いる(まさか、損害賠償とかないよな…)、企業の法令遵守が徹底されておらず、本則市場へのつまづき。コンテナ要補強による、コスト増要因。
会社も昔からは、認識しているようで、2007年の資料にかいてある。
だが、わたしの近所に開業された数店舗は、締結はされていなかった…
大丈夫か…
あと、2017年1月からの月次開示が、成績が悪い。
コンテナビジネスにおける競争優位性がわかりにくいので、注視する必要があるとおもう。
また、他のブログでも記載あったが、MnAも視野にあると…
市場占有率50パーセントを目標にたてている…
参入障壁が低そうなので、買収はスジがよいとは思えないのだが…
駐車場ビジネスよりも顧客のストック性が強いとは思うのでこれはプラス要因ではないか。
人間も組織も、完璧なものなど、ない。
コンテナ市場の広がりと各種リスクをどう見るか…