人口の増えない、じゃぽん。
企業の成長の手段としてのMAは大事な手段の一つだと思います。
どんな会社が買収し、どのようなシナジーを狙っているのか、
そしてどのくらいのバリエーションで、現金でかうのか株式交換なのか・・。
私が、しがないシケモク投資家であっても!
高い買収に興味がなくても!
勉強のつもりで見ておかなければならない・・・。
との思いで開示を日々めくっていました。
すると・・。
萩原工業の開示が目にとまりました。
萩原工業とは?
・・・。
wikiや、IRをご確認ください・・・。m(_ _)m
岡山、倉敷の企業です。
干拓地であった倉敷地域、肥沃ではありませんでした。
そのため、綿花などの栽培が発達した地域なんだそうです。
転じて機織り企業?紡績等が近辺に勃興したそうです。
萩原工業は
ござ作りから始まり、
ビジネスモデルを変革しながら化学繊維でシートを作るようになり、今に至るようになったようです。
海外品に真似されやすそうな、競争激化しそうな ブルーシートや土のう袋、その他いろいろですが、安売りせず付加価値をつけて販売している企業です。
まず、BSをみていきます
10年経過し、すっかり有利子負債もなくなって
キャッシュがたまってまいりました。
固定資産も増えず、へらず。償却しながら安定的に設備投資なんですかね。
つぎにPLです
不景気時には製品の販売に陰りが出そうな商品構成のようにも見えますが
なぜなぜどうして
そうはなっていない ゴザマジック
安定して利益が出ています。でっかい減損や特損とかもありません。
グラフでも目視できる通りトップラインはフラットですが、営業利益は改善しています。営業利益率10パー超えてきました。
この下のグラフは営業利益率の10年の推移です。
会社のアナウンス通り
付加価値の高い製品にシフトしている経営ですね
念の為キャッシュフロー構造も見ときます
設備投資もそこそこで変な感じは見受けられません。
自動車と違い、大きい設備投資と償却をしながらフリーキャッシュフローを出していく感じではないので、安定感は感じます。よって大きな特損もないですよね。
会社の概要はここまでにしておきます
では気になった興味深い開示を見てみたいと思います。
5/22
東洋平成ポリマー株式会社の株式の取得(子会社化)に関するお知らせ
の開示です
気になったのは、2点
1
・純資産16億の企業を11億で買収? PBR0.6やないか!
次の決算で負ののれんの特別利益を5億計上!
・3期前はぎりぎり黒字のシクリカル企業かもしれないとはいえ、直近のPERが4くらいだぞ!このまま経営?できれば、営業利益が10〜15%ほど増益ではないか!
しかも、堂々と業績予測には織り込んでいないって言ってるではないか!
・だが借金持ちではなかろうな?しかし、この開示では有利子負債は見えない・・・。
そうだ、営業外利益に借り入れ利息が計上されるから差分を見れば少しは分かるかも・・・。 2億円前後の営業外費用→ 2%の金利なら、20億
10億の負債なのだろうか?
また、純資産と総資産の差額は30〜35億くらい。
売上が46億くらいだから、数か月の買掛金等はありそう…。
総資産と純資産の差分の見えないモザイクを目を細めながら透視してみました…。
若い頃培った技能です・・。
これで、あってるんだろうか…?
そして、連結される次の決算を待つことに…
9月10日、決算…。どん!
あれ?特益は?
しかも減益で、株価下落!!
アーッ!
まてまて、PLは次の決算で、連結なんでした
焦るな、決算を確認しろ
まず、特別利益は?
ない…。いくら特益は業績に関係ないとはいえ、ちょっぴり寂しい。予想というか、決算の理解が乏しいのだろうか?
あの買収はなんだったのか…。
読み進めると…。
のれんの認識?
僕はそんなものは認識してませんyo
やむなく、IRにメールを打つと、返事が来ました…。
回答は…。
『買収時の企業時価算定において、一部の資産の時価が帳簿価格に対し
著しく下落していたため再評価しております。
』
えー
そして、負債の差分を確認でしたよね
2Q時点は11億円↓
3Qは29億円↓
差分が約18億円でした。
これについても、質問したところ、
「概ねそのとおりです」
との回答でした。
ではこの買収から理解できることはなんだろうか?と考えてみました。
・(会計のことはよくわからないけど)保守的な企業であるのは継続していそうだ
・変な?買収をしない企業であった
・シナジーを生みそうな買収であった
そしてこれから見るべきは、
・やすいなりの買収であったのだから赤字になることはないか
・(資本コストの関係から)負債はそのままにしておくのか、返済してしまうのか
あとで、萩原工業の個人投資家説明会のラジオを聞いてわかったのですが、
・3qの減益理由の理由にたいし、原料高による製品の値上げはぼぼできた
・数年間対話してきた買収をした
というコメントを聞いた気がします。
安い買収は、時間をかけ急いでやっていないことが理由の一つであるかもしれません。
現時点で、経常で72%、下方修正はしていません。
決算はどうなりますでしょうかね・・・。
そんなにたくさん投資しているわけではないのですが・・。
気になったことや誤りがありましたら、そっと教えてください。
以上お読みいただきありがとうゴザいました。